2013年9月24日に話した話の記録

弘田:もう大学は卒業されているのですか?

北:そうです。大学で少し微生物のことについて勉強していました。今は全然関係のない子ども関係の保育士の仕事をしています。震災があって、放射能とかいろんな不安な要素も増えていく中で、自分自身の肌が弱いこともあって、肌にやさしい化粧品とか自然食品の開発に興味が出てきまして。なるだけ自然にあるもので、免疫などをさまたげずに化粧品とかができると良いなとはおもうのですが。

弘:最近よく聞くのはあれですよね。隣の家の洗濯物の柔軟剤の匂いで気分が悪くなって頭痛がしてきちゃったりする人もいるみたいですね。

北:そうですね。全然大丈夫な人とそうでない人がいますね。

弘:実は私の知り合いがそうなんですよ。

北:そうなんですか。じゃあシャンプーとかでも?

弘:いやもうね。例えばお酒を飲みたくても、香料の入ってるのはダメだって言ってましたね。入ってないものを選んでいるって聞きました。高いんでしょうねそういうものって。その方の場合は、近くに携帯電話の電波塔があるだけでもダメだって言ってました。

北:あー電磁波ですか。なんか全体的にいろんなものに弱くなっている気がしますね。

弘:んーそんな気もしますね。いかんせん私はそういうのに全く無頓着な方なので。その方がどうしてそうなるのかわからないんですけどね。

北:自然界の中で、そういったアレルギーのある方に効果のある抗アレルギー物質というのは存在するんですかね?

弘:そうですね。あるんでしょうけど。携帯電話の場合は900MHzとかありますよね。それ位あるともうダメだって。イギリスでは

電気の鉄塔、電線の側に住んでると、具合が悪くなるっていうか、白血病になるとか、なったのはそのせいだという裁判もありますよね。

北:結局電磁波も活性酸素を生むんですかね?白血病の原因というのを調べていたら、結局骨髄の細胞というのは嫌気性代謝しかしないと。ミトコンドリアを使わないんですよ。他の場所の細胞はもともとミトコンドリアを使うから、活性酸素というのが発生するらしいんですね。

弘:しますね。

北:それを還元するSOD(スーパーオキシドディムスターゼ)という酵素がもともと骨髄以外の細胞には備わっているから、活性酸素が生まれても活性酸素を除去する機能が備わってると。骨髄っていうのは、最近嫌気性代謝をしているっていうのが慶応大の研究でわかったらしいんですけど、もともと嫌気性代謝しかしていないから、弘:SODがないと。なるほど。

北:そうそう活性酸素とかが来たときに対応できない。いわゆる内部被爆ですよね。骨髄にある造血幹細胞はいろんな免疫系の細胞の元になるものですけど、それらがやられちゃって白血病の原因になるのではないかなと私は考えているんですけど。

弘:なるほど。いや僕そういう話は初めて聞きました。そう言われてみればそうかなっていう気もするし。まあどっちにしてもそもそも癌っていうのは遺伝子変異ですよね。

北:そうですね。

弘:その遺伝子変異に至るまでの過程が、DNAのメチル化とか言ってますよね。最近わかってきた話なんでね。そこはまだ白黒ついてないって感じはしますよね。遺伝子って常に傷が入るから修復されている訳ですよね。

北:p53ってやつでしたっけ。

弘:そうですp53ってやつです。だけどそれって確率的には1000回に1回はどうしても修復エラーが起きるんですね。エラーが起きたときにたまたま今おっしゃったp53とかあるいはRasタンパク質とかがね。癌はアクセルの部分とブレーキの部分があるっていいますけどね。細胞を増やしなさいっていう指令がアクセルです。細胞増殖をやめなさいという指令がブレーキなんですけれども。普通はアクセルとブレーキがちゃんと働いているから、車のように止まるべきときに止まり、走るべきときに走りますね。癌になると、癌遺伝子というのはアクセル、癌抑制遺伝子っていうのはブレーキ。一度に同時に壊れることはないけども、どちらかが先に壊れていって、アクセルが壊れても、ブレーキが壊れても、事故は起こし得ますよね。で、その原因が電磁波なのかっていわれてもちょっと私にはなんともいえないけども…まあ電磁波って要するに電子レンジみたいなものですよね。常に水が震えるわけで。当然物理的なダメージはありますよね。その辺は素人的は発想ですけど。

北:放射線や電磁波が、DNAを直接傷つけるっていうのと、DNAではないものが傷ついてだんだん最終的に癌になるような機構に向かっていくみたいなことに興味があります。それが「炎症」とも関係があると思っているのですが。低線量の放射線に被爆した場合に活性酸素ができて、それによって免疫機構が「病原体が来た」と勘違いして、免疫細胞がサイトカインという炎症物質を出すと。DNAを直接傷つけるのではなくて、活性酸素が細胞膜などにぶつかったりなどして、ミトコンドリアの代謝系などが混乱するなど、軽微な変異が蓄積してリンパ腫などのいろんな疾患につながっていくのではないかなと考えています。その初期段階が「炎症」なのではないかと。

弘:まあ大筋はそうなのでしょうけど、それに対する答えというのはまだ出ていなくて、炎症の延長に癌があるっていうのは一般的にはそう思われているけど、道のりがまだまだわかってないんですよね。細かいところがね。炎症の延長が癌になるんだったら例えばね、常に打撲していると癌になるんだとかね。

北:物理的なダメージも炎症を引き起こすんですね。

弘:じゃあリューマチみたいな炎症がほっとくと間接癌になるのかとかね。

北:リューマチとか(活性酸素がリューマチの原因になりうる情報源を見た記憶があったがすぐにひっぱりだせなかった

http://www.jst.go.jp/pr/info/info172/)…癌とはまた別なのかな?よくわからないのですけど…。

弘:例えばトンネルで働いている人が煤塵などを沢山吸い込むと、肺が繊維化するんですね。普通の肺はゴム風船みたいに膨らんだり縮んだりするんですけど、繊維化すると硬くなって、息が吸えないし、吐けない。そういう病気があるんですね。繊維っていうのは実は核がないんです。おじいちゃんおばあちゃんが筋張ってくるのと同じで、繊維化するともう核がないんです。

北:DNAがない。

弘:そう。DNAがないってことは癌にならないんです。ということは、考え方が二つあるんですけど、癌になりたくなければ、繊維になるしかない。ほこりが少なくて繊維症にならない人は、反対に癌になるんです。たとえば中皮腫とか、アスベストによる肺がんとか。状況証拠から考えると、沢山吸った人は肺が繊維化するので癌にならない。少ししか吸わない人は炎症がずっと続くので、癌になる。そしたら繊維化っていうのは、身体を守る防衛反応なのか?という考え方が一つあるんですよ。だけど繊維化っていうのは、もともとなければならない器官の機能を失うので、それによって死を招く訳です。肝臓も繊維化したら死んじゃうでしょ。解毒できないから。だから繊維化ってだめなんですよって意見とね。二つある。そう見るとね、白黒なかなかつかないんですよ。

北:その繊維症になる原因物質っていうのはアスベストとかですか?

弘:そうですね。タバコもそうです。あと肝臓に関して言えばアルコールですよね。あとウイルスですよね。

 

弘:話を元に戻すと、化粧品ですよね。私たちもやっているんですけど。これはアフリカの植物から抽出したものです。

北:ベルノニアアミグダリナエキス。植物名ですか?

弘:そうです。

北:これは南アフリカですか?

弘:これは生えているのは中央アフリカです。このエキス結構かゆみがとまるんですよ。手につけていただいてもいいですよ。

北:(手につけてみる)

弘:これはアルコールで抽出しているので、30%アルコールですね。これはただのエキスなので何も入っていないです。化粧品て伸びを良くするためにエチレングリコールなどを入れたりとか、売れるように色づけしたり、香料などを入れたりするのですが。

弘:これもやっているんだけどこれはサクランといってスイゼンジノリという藍藻類からとったものです。これ結構有名ですよ。この「サクラン」って物質。テレビにもよく出てますね。この物質を発見した研究者の人は。その人と一緒にやっているんですけど。10/18にこの発見者の岡島先生がテレビに出ますよ。日本テレビです。

北:(案内をもらう)スイゼンジノリ…藍藻なんですね。

弘:藍藻です。絶滅危惧種なんですけどね。一応僕も保護活動に加わっているんだけども、保護するためには「これは貴重だから保護しましょう」とかそんな話してもね、世の中の人は聞いてくれないから、「これ儲かるから」って言ってね。「使えるぞ」と。「栽培しませんか」とかね。結局そういう形でやらしていただいてます。

北:藍藻の成分としては多糖類ですか?

弘:そうです多糖類です。長さとしては10μmという非常に長い、世界一長い多糖類なんです。なんでそんなに長いのかというと、おそらく流れの早い川で単細胞生物である藍藻類が流されないように生きていくためにはものに接着していくしかなくて、その接着質だとおもうんですね。化粧品として使うと、これが非常にチサントロピーといって伸びがいいんですよ。普通はエチレングリコールとかを入れるんですけど、天然成分で伸びがいいんです。グリセリンとか油もいれなくていい。だからさっぱりしつつ伸びがいい。人によってですけどステロイドが効かない皮膚炎の人、何人かは治っています。ちょうどこのテレビ放送のために資料を送っているんですね。

高知までは来れないってことで。

北:へーすごい(完治前、完治後の写真をみせてもらう)。

弘:二〜三週間でこの位になります。結局こういう疾患ってかゆいから掻いちゃうんですね。かゆみさえとれれば自然に治るまで待てるんです。一ヶ月で皮膚ってターンオーバーしますから。でもかゆくてだめなんですね。(写真を見せながら)この人はもうステロイドとか効かなかったですね。サクランも効くし、こっちのベルノニアの方もかゆみを抑えられるので。

北:このベルノニアの方も成分としては多糖類なんですか?

弘:そうですね。多糖類の一種です。

北:かゆみを抑える機構っていうのはサイトカインとか、B細胞を元気にするんですか?

弘:B細胞にくっついているヒスタミンのレセプターをブロックするとかね。一般的にはそんな話をして解決しているみたいですけど。

かゆみに関してはそんなに簡単ではなくて、単純にヒスタミンをブロックすればいいでしょって話ではないんですね。よく花粉症の薬とかありますけどね。あんなもんでじゃあ塗ればいいのかっていうとそうではない。なかなかかゆみはね、まだわかってないことがあるんです。だからこれもたとえば動物実験でかゆみ物質を塗るとねずみが引っ掻くんですけどね。それに対して予めこのベルノニアとかサクランを塗ることによって引っ掻き回数が激減するんですよ。かゆくないので、二週間位経つと引っ搔き傷がきれいになります。結局じゃあどこに効いたの?っていうとまだまだルートがわからないんですけどね。

北:私が聞いたことがあるのが「水素」っていうのがかゆみの元になる活性酸素を還元するということなんですが。

弘:活性酸素ね。確かに。O2マイナス。確かに+イオンが来ればOを消去して水になるから確かにそういう考え方もあるのかって思うけどね。試験管の中の世界と身体の中はまた違うからね。だから水素水を飲めとかって変な話になりますけどそんなの飲んだって効かないからだめですよ。

北:どうしても水素水とか調べていると高いんですよね。サプリとかが。

弘:それは儲かるので。

北:なるほど。

弘:効かないのにね。

北:ある会社のセミナーを聞きにいったのですけど、珊瑚カルシウムと水素をくっつけるのにセラミックをつくるような真空状態にして圧縮する炉を使うんですね。どれだけエネルギーを使うんだと。

どれだけ効くのかはわからないですがとりあえず飲んでいる人の血流はサラサラでした。でも世の中のアトピーとかに困っている人がそこまでそんなお金を出せるかっていうとどうなんだって思います。

弘:いや実際のところわかんないですよそんな風につくっていたとして。一応バックグラウンドのストーリーが必要なんですよ。科学的な。だからこんな風にやるとつくれますというストーリーはあるけど実際そのようにしているかはわからないですよ。僕は疑ってかかりますから。

北:実証が必要ですね。飲んでみての。

弘:もし製品として売るんだったら適正価格で売らないとだめです。たとえば通常言われている原価が30円だとしたら、せいぜい100円で売るとか。一万円のものはいくらで作られたんだろうか?っていうと3000円。そんな水素水が本当に3000円かかるのか?そう考えるとそれは嘘だと。普通だって30円のものをスーパーが50円で仕入れます。スーパーは100円の値付けをして、3割引で売る訳です。それでも儲かっているんですね。5割引きって聞かないでしょ?食品だってこんなもんなので。化粧品の世界は異常に値段を付け過ぎです。健康食品はもっと異常ですよ。適正価格で売っていないということはその会社は何か怪しいことをやっていると考えないと。

北:そうですね毎日使うものなので、結局あんまりお金がない若い女性とかはそういった化粧品とかサプリメントなどはハードルが高くて自分の手の届く範囲で我慢してしまったりしますね。

弘:実際私は医者じゃないから治療に携わることはないけども、まずは頻繁に汗を拭くことでしょうね。やっぱり塩とか。

北:あ、塩に反応しちゃうんだ。

弘:汗には塩が含まれていますからね。拭くだけでも良くなりますよ。あとはいくつか金属とかね。身体の中に流れている金属が染み出してきますから。そういうのも頻繁に水洗いして拭き取ったらいいですよ。

北:水洗いも傷になっちゃっていると痛いのですが…。すぐ拭いてこまめにこういったものを塗ることですね。これらは商品化されているのですか?

弘:サクランの方はアクアサクランっていう会社から出てますね。ベルノニアの方はまだですけど。あと洗剤はつけない方がいいですね。界面活性剤は本当に汚れもとるけど皮脂もとるし。皮膚に穴もあけますからね。良くないんじゃないですかね。

北:洗剤とかそういうものの開発とかはされてますか?

弘:洗剤はやってないです。

北:同じ高知大の研究で聞いたのがシルクフィブロインという蚕由来の繊維が界面活性剤のかわりになるということを謳っているのを聞きました。

弘:シルクというと繊維ですか?

北:シルクフィブロインというものです。

弘:蚕はでもアレルゲンにもなりますね。結局タンパクを使うということはね。人によるのでしょうけどね。今私たちがやっているのは帝人ていう繊維の会社とかゆみの少ないポリエステルというのをやっています。一応商品にはなっているんですよ。

北:それは石油由来の製品だけどかゆみが少ない。

弘:そうです繊維の表面を肌にやさしいように弱酸性化しているんですね。普通のポリエステルだと全く何もやっていないのでほぼ中性なんです。汗はご存知のようにpHが低いんです。5〜6とか。人によって違いますけど。じゃあなぜ汗をほったらかしておくとかゆくなったりするのかっていうと、汗が蒸発していくときに、汗の中に含まれているものが濃くなっていきますよね。塩とか金属とかね。それらが刺激になるんだろうねと。あとはポリエステルみたいなものだと吸い取ってもpHが高くなっちゃうと雑菌が増えますからね。

僕が思うに皮膚疾患がある人はぬるま湯とかで頻繁に洗って皮膚を清潔に保つこととその後にpHを下げるような処置をすると。そうだなー乳酸か何かが入っている化粧品とかがいいんじゃないですかね。ヨーグルトとか。塗ったらどうなるかはちょっとわからないけど。pHが4とか5の化粧品がいいんじゃないですかね。

北:よく発酵食品、ヨーグルトとか味噌とか食べるといいよっていうのを聞くのですが。

弘:アレルギー体質の人に食べさすと、アレルギー体質ってのが元に戻るらしいですね。さっき言ったサイトカインをつくっているのはTHヘルパー1って細胞とTHヘルパー2って細胞があるんですけどね。これのバランスが2に傾くとアレルギーになるって言われているんですね。ヨーグルトとか食べると1に傾くって言われているんですよ。なんでかって言うと腸内細菌、ヨーグルトとかに入っている菌が腸管から吸収されるんですけど多糖類をいっぱいまとっていてそれがニュートラルキラー細胞(NK細胞)を活性化すると。IL12を作らしてね。菌の成分が入ってきたときに身体の中では当然異物が入ってきたから戦うわけですけれどもその時に免疫細胞に食べられてIL12というサイトカインが作られて、NK細胞が活性化されると身体の中にいいんじゃないかとこれから先は推測になっちゃうんですがそう言われています。IL12っていうのはTH1の方のサイトカインなのでこれが多いということはTH1が増えるということです。だからアレルギーが軽減されるんじゃないかと。一応動物実験とか、カルピスとかヤクルトとかが臨床試験をやって人間でも効果があると言っています。

北:へーじゃあ食べてもいいし塗ってもいい。多糖類。この多糖類というのは塗るとpHが下がるんですか?

弘:これはpH測ってないからわからないですね。

北:これはpHは関係なく伸びてかゆみを抑える。多糖類自体がかゆみを抑えるということですか?

弘:理由は二つ考えているんですけど一つはバリアをつくっていると。外からの刺激をシャットアウトしていると。見えないけどバリアを張っているんですね。

北:外側の刺激から物理的に守っているんですね。

弘:あとはこれ自体に金属イオンを吸収する能力があるんですよ。たとえば3価のイオンのセシウムとか。

北:えーすごいですね。セシウム吸収しちゃうんですか。

弘:3価ですからね。

北:それはやっぱり長い多糖類だからですか?

弘:うーん。そうじゃないですかね。僕も構造の話は発見者の人から何回も聞いてもよく分からないです(笑)。だから東京電力にも呼ばれて行ったって言ってましたよ。

北:ペクチンとして摂取するとかなんかですか?

弘:除染ですよね。まだまだ発見されて4~5年位しか経っていないので研究の途中ですけど。

北:ベルノニアの方は物理的なバリアというよりかは薬効成分がある感じですか?

弘:そうですね。

北:植物?

弘:菊ですね。葉っぱをアルコール抽出したものです。

北:アフリカというと遠いし、原価も高くなっちゃうんですかね?

弘:どうですかね。(黒人女性の研究員を見ながら)この人もアフリカから来たんですけど、やっぱ貧しい国なんで産業を育ててあげないと戦争になっちゃうんです。どっかで石油が掘れたとかっていう話になるとそれをめぐって戦いになっちゃうんですね。本来は自分らでこの土地に自分らで農産物を植えてね、売ることで収入を得ようとか普通ですよね。そしたらこれが産業になってくれればいいかなと。だから私らはこれはアフリカ支援として行っています。もし売れれば向こうの国にお金がいっぱい行くと。

北:これはもうアフリカにしか生えていないのですか?

弘:そうです。ベルノニア属ってやつじゃないとだめなんです。

北:アフリカって貴重な植物の宝庫って聞きますね。

弘:日本って治安の悪い国に対してはすぐ撤退してきちゃっているんですけど、反対に中国とかインドとかはバンバン入り込んでいるんですね。安い金で根こそぎ買い集めて荒らして出て行っちゃうんですよ。だから現地の人たちにはすごく嫌がられているんです。一方日本てすごくいい人達なんで。お金一杯くれるし。道や橋をつくったりしてくれるんで喜ばれているんです。やっと安倍さんがアフリカに言ったじゃないですか。アフリカを支援しますって言ってますよね。ちょっと遅いかなとは思いますがやっとね。これからはアフリカですよ。アフリカに資源を求めて、適正価格で商品を売ると。

北:いいですね。身体にもよくてアフリカ支援にもなると。ベルノニアの成分がかゆみを抑えるんですねl

弘:いくつかかゆみと関係しているっていう成分はわかっているので。でもサイトカインて、そうだなあイメージでいうと回路があってスイッチを押すと電気やPCが付くと。その間いろんな複雑な回路がありますよね。今Immnology(免疫学)の人たちがやっているのはどこかで配線をちょきっと切ることをやっているんです。どこを切っていくとPCが止まるかということを一生懸命調べているんですね。回路は神様がつくったので人間はわからないから切っているわけです。だけどたまたまそこを切ってもPC動いていたりする訳ですね。そうするとその回路はこことは関係がないという話になって一つの論文を書くわけです。

北:ノックアウトマウスをどんどんつくって一個一個調べていくわけですね。

弘:そうです。あれもだから「関係のない」というノックアウトマウスもいっぱいいるし。かゆみと関係のあるマウスもいるし。IL31とかIL33とか最近新聞で騒がれてますけど、それも長い回路の中の途中経過でしかないので、じゃあその回路は必要ないからとればいんじゃないという発想にはならなくて、そもそもあるってことはなんらかの働きがあるから存在している訳で、必要なんです。だからノックアウトマウスとして存在はするけど、それってネズミだから生きてるかもしれないけど、人間だったら死んでいるかもしれない。

Immnologyの世界で一個ずつね、潰しては機能を見て、潰しては機能を見てやってますけどね、研究者にとっては論文が増えてうれしい話だけど多分永遠に結論は出ないと思います。ある程度出発点と終点がわかればその間ある程度ブラックボックスでももう良しとしようという風にしないといつまで経っても終わらないですよね。これも、何か知らないけど塗るとかゆみが止まるんだと。その辺のところでやめないと。これは極端な話だけど。そこそこは評価する必要はありますけどね。

北:じゃあ(ベルノニアは)特に副作用とかはまだないですか?

弘:そうですね。まだ聞いてないです。わからないですけどね。カネボウみたいにああなっちゃうかもしれないですけど。あれはもともと成分自体が強いものでしたからね。そもそも隠してたってのがあるんですあれは。最初は300人位試したみたいですよ。でまあ問題がないと判断したみたいですけど。300人でしょ。仮に30万人が使ったらどうなります?この中で0.1%の人が体質的に合わないとなったら、300人から苦情が来ることになります。

北:結構な数ですね。

弘:さらにそのうちの10%が重傷だとしたら、30人は裁判ですよ。

北:恐ろしいですね。

弘:ですからまあ、リスク管理が甘かったんでしょうね。化粧品というのは添加剤というのと、主成分というのがあるんです。主成分というはたっぷり入れていい。添加剤っていうのは10%未満なのです。通常の化粧品っていうのは10%未満なので、要は添加剤によって美白効果がありますといってもそれは適正濃度であれば効果がありますということで、本当は効果がない位しか入ってないのです。でもカネボウの化粧品の件の場合は問題の成分を主成分として登録したので、たっぷり入っているんですね。だから効く。効くけどまだらになる。そもそもの発見の経緯はその成分を製造している工場の労働者が、どうも肌が白くなる。だからあの成分は何だろうということで化粧品会社が目をつけて、化粧品として開発されたのが経緯なんです。あれを製造している労働者の人はまだらだったんです。そもそもものとして危なかったんですよ。今恐れているのはあれによって医薬部外品に対して認可が厳しくなることなんですよ。医薬品でもない、化粧品でもない、というあいまいな医薬部外品。ひょっとして効果があるかも位の感じですよね。そこに対してものすごい縛りをかけてくるとしたら、医薬品と同じ位の開発能力をつぎ込まないといけないですよね。資源とお金と。そしたらもうだって医薬部外品というのは有名無実ですよね。効果のない化粧品か医薬品かってことです。

北:そうなると本当に手頃な価格で買えるものがなくなるということですね。

弘:なくなるでしょうね。新しいものはもう出てこなくなると思います。

北:そうかあ。自然派の人はドクダミとかをグルセリンと混ぜて化粧水だ、とか自然療法の本とかめくると出てきますけどそういう風にやるしかないと思ってしまいますね。

弘:そうですねー、一般の人もいまいち分かってないと思われるのは、量反応関係というのがあるんですよ。たとえば食品添加物がだめだと言ってもそこら辺の食に入っているような分量であれば、ほとんどの人が食べても何にも影響ないんですよ。だけど、あれも濃度が高くなってくると悪さをしてくるでしょ。じゃあたとえばこのラインを超えると悪さしますとかした場合に、極端なことを言えばこのライン以下の濃度は一応見かけ上安全なんです。これを超えると危険だと。で、自然素材だから大丈夫ですといっているけど、それは嘘で、自然素材でも濃縮したら濃くなるから実は危ないんです。

自然素材っていうのは一般的に薄いから大丈夫なんです。発がん性物質だから絶対危険というのも嘘です。発がん性物質っていうのは癌を起こさせるのに適切な量をとると発癌しますよということなので通常は薄くしか使わないです。薄いから一生影響ないんですよ。

北:それは蓄積したりはしないのですか。

弘:それは遺伝毒性ですね。うちはテストをします。次の世代に変なマウスが生まれないかとか。まあ同じ感覚で放射線が福島大丈夫ですよって言っているのは毒性が出るよって言われているレベルよりは低いから大丈夫ですよってことを一応言っているんですよ。ただそこについては放射線の毒性については広島原爆のデータが元になっているんです。世界的にはね。あの当時のデータですからね。どこまで正しく評価されているか。

北:ちょっと興味があって「低線量被爆の脅威」っていう分厚い本を買ってみたんですよ。それを読んでみたんですけど。原子力利用を進めたい人たちが放射線の影響を調べたりしていて、なかなか本当のデータがでてこないというかむしろその原子力関係の機関で働いていたアーネスト・スターングラスさんていう方が年間12mSv位で細胞膜に与える影響があるよということを発表したらそこのポストを降ろされちゃったりすると。そんな中でどれだけ信用がおける研究が行われているのかなと思います。

弘:東電の元所長さんで亡くなった吉田さんていましたよね。彼60歳近くで、原子力一筋でしたよね。今人口の3分の1が癌で亡くなると言われていますけど。いやーなかなかわからないですよね。もし違う職業についてたら長生きしてたかもしれない。

北:いやーこれも私の素人考えなんですけどね。私の父は昔京大の原子力工学部というところで院まで研究してたみたいなんです。大学研究機関の放射線管理って昔は杜撰だったらしくてニュースとかでも放射能が漏れていたとかやっていたらしいんですね。で、父が56、7歳の時に双極性障害になって、最終的には心臓発作みたいな感じで13年位前に亡くなったんです。その時は私は中学生だったので知識も何もなかったんですけど大学でちょっとだけ理系のことを学習するに従って双極性障害がミトコンドリアがおかしくなってなるかもということを研究している人がいるのを知って、「あーミトコンドリアかあ。内分被爆とミトコンドリアは関係あるのかな」と。これは本当に素人考えなんですけどね。そこから興味を持ち始めて、活性酸素の影響があるなんてことも、ぽろぽろ全部ネットにあることなんですけど調べてみたりしている訳です。まあ活性酸素も病原体を殺すのに身体にとって必要な訳で、ただなくせばいいというものでもないみたいですね。

弘:必要だからあるんでしょうね。

北:そうですね。たださっきの骨髄みたいにもともとないところにあるといけないのかなとか。全部推測なんですけどね。

(閑話休題)

 

北:ベルノニアの方の商品はいつ頃になりそうですか?

弘:早くても来年になっちゃうんでしょうね。

北:アクアサクランの方はもう販売されているんですね。

弘:そうですもう商品化されています。値段の方はちょっとわからないんですけど。

北:この商品開発には先生たちはどのような形でかかわっているのですか?

弘:ぼくはもうひたすら評価です。動物実験とか。

北:ああそしたら会社さんが製品を持ってこられて。

弘:そうですね。ベルノニアの場合は僕らが見つけて、こちら側から会社さんにやりませんかと声がけしています。

北:HPを見させていただきましたが、なるだけ高知県産の物産品を使われているそうですね。

弘:そうですね。結局地方の大学の存在価値って地域活性化ですよね。一応僕らの給料は税金から出ている訳ですし。まあ医学部としては教育していいお医者さんを育てるというのはもちろんですけど。

 

北:本当に忙しい中お話していただいてありがとうございます。今後もなるだけアトピーなどで悩んでいる人が適正価格でよい商品を使えるようになるとよいのですが。もちろん食べるものも気をつけないといけないのでしょうけど。

弘:そうですね。食物アレルギーの人は気を使っていますものね。食べられない人もいるんですよね。実はうちの子もそうなんですが。

北:そうなんですか。それは放射性物質の値が高い食べ物がということですか?

弘:いえいえそうではなくてね。食べ物そのものがです。嚥下障害なので流動食なんです。

北:生まれつきな感じですか。

弘:ええそうです。

北:腸がだめな人とかいますよね。食べ物が喉を通った時点でダメなのですか?

弘:そういう人もいますよね。うちはもう生まれつきの脳の障害ですね。

(閑話休題)

弘:広島の方に来られるんですね。いいですね。僕も東京農大から僕はこっちに来てのんびりやっていますよ。最近の東京って何かおかしくないですか。電車乗っていても目つきがすごい変な人がいるじゃないですか。

北:ここにくる前に大阪に1〜2日いたんですけど、街の光が落ち着いていて、人もやさしいなあと感じました。

弘:いや何かね。もうおかしいですよ。

北:あはは。まあそんな中でも未来の子どもが健やかに、健康に生きれる方法を探していきたいと思うんですけどね。結構生活保護家庭のお子さんを見る機会があったんですけど、食生活からしてカップラーメンとか菓子パンとかで生活が成り立っているんですよね。それで他のものを受け付けないという感じになっている。それでアレルギーとかアトピーとかになっているんですよね。それで薬を沢山塗るんだけどよくならないし、悪循環に陥っている感じはします。

(閑話休題。フィルターマスクの話になる)

弘:結局アレルギーの根本的な原因って感受性の高い時期に大気中のアレルゲンを吸い込まないようにすればいいとおもうんですよ。

北:よく聞くのは、都会の子どもよりも自然のある地域で育った子の方がアレルギーになりにくいっていう話をきいたことがあるのですが。多糖類っていうのか、そういう物質に触れる機会が多いからと。

弘:それは衛生仮説ってやつですね。畜産農家の子どもと似たような生活をしていて畜産農家でない家庭の子どもを比べると、畜産農家の子どもはアレルギーになる確率が低いんですよ。つまりうんちやおしっことかを触るでしょ。そこには細菌のエンドトキシンとかがあるからね。

北:細菌のつくる多糖類とかがいいって聞いたことがあります。

弘:そうですね。その話です。っていうのとあとは長男よりも次男、第一子よりも第二子の方がアレルギーになりにくいっていう研究データがあるんです。つまり一人目の子はきれいな環境で育っているけど、二人目はお兄ちゃんが汚したりなめたりした後のおもちゃを使ったり、非衛生的な環境で過ごしているのでたくましく育っていると。

北:私末っ子ですけどいちばんひどいですよ。

弘:まあ疫学なのですべての人に当てはまる訳ではないですが、それが衛生仮説ということになっています。

北:まあ一つの方法としては小さいうちにアレルギー物質に触れないと。

弘:そうです。そのためにフィルターのついた空気清浄機を使いましょうと。二つ目は皮膚についても身体の中に入ってこないようにしようと。かゆみを抑えたりね。最後の防波堤としては、たとえ入ってきてもアレルギーにならない身体にしちゃいましょうということです。食べ物ですよね。

北:柚子果皮のエッセンシャルオイルが肌にいいんですか。

弘:そうですね。かゆみを抑えます。

北:エッセンシャルオイルも本当にいいやつは食べれるみたいですね。

弘:あれも薄めないと身体にはよくないと思いますよ。さっき言った量・反応関係です。こればっかりはしょうがない。

北:碁石茶ってなんですかね?

弘:発酵させたお茶ですよ。普通のお茶はエピガロカテキンってのが多いんですけど、それはエピガロカテキンがさらに身体に取り込まれやすい形に分解されているんです。だから普通の緑茶をのむよりも効果が強いと。

北:カテキンは免疫によいのですか?

弘:カテキンは接着因子のレセプターをブロックするんですね。一般的に言われているのは癌の転移を予防するとか。

北:がんの転移にミトコンドリアの変異の蓄積が関係しているという研究があると聞いたのですが。

(閑話休題)

北:私も障がいがあってもなくてもみんな一緒に幸せにくらせる社会が一番いいしそういった社会を早急につくらないといけないと思うのですが、私が今すごくどうしたらいいのかなあって思ったのは政治団体の緑の党を応援したことがあって、福島から九州に避難して来た人で、緑の党から立候補した方がいらしたんですね。実際に福島の支援をずっとしてきた方で、現地の知り合いの方に実際に奇形の子が生まれていたり流産が増えていることを聞くそうなんですね。そういったことを街頭演説で言ったら逆にそれが叩かれる状況があると。差別を生むと言われて。ただ10年〜20年経ってみないとわからないっていうところでじゃあ今どうするんだってことで私なんかは保養ってことで今少しでも子どもが1週間でも2週間でも放射線量が低いところにいることで放射性物質の排出がすすむと聞いて、そういったことに少し関わったりしています。なかなか危機感を持つ人とそうでない人といろいろあると思いますが、危機感を持っている人はそういった形で動いていますね。もちろん放射能の影響がなくても一定の割合でそういった障害を持つ子というのは生まれていて、そういう人と普通の人、っていうか普通の人でも発達障害とかも言われていますよね、私もその自覚ありますけど。いろんな人がいてオッケーみたいな社会が一番いいなとはおもいます。

 

弘:今の日本の社会が妊娠、即出産っていう世の中になっちゃっているのが問題だと思うんですよ。それ以外の選択肢がないんですよ。法律的な話ではなくて、周りからの圧力が。「せっかく授かったんだから産みなさい」とか。だけど授かったからといって、育てられる環境にはないとかね、生まれても、非常に重い障害があって、そういう子を生むと、実は世間というのはサポート体制がしっかりしていないから苦労して育てなきゃいけない。兄弟がいた場合はもっと大変。

北:そうなんですよ。母子家庭で子どもがたくさんいて、知的障害の子が何人かいたりする場合があります。ボーダーの子もいます。

弘:そういった状況の中で、必ず生まないといけないっていうのははっきり言っておかしい。ダメなんですよ。社会が成熟していないのですから。やっぱり親にも選択権、生存権はあるので。今回はごめんなさいっていうのもある訳ですよ。それに対して世の中の人は非難するでしょ。

北:「うまれる」っていう映画の上映を手伝ったことがあるのですが、18トリソミーのお子さんが映画の中に出てきて、上映を主催した方のお子さんも18トリソミーのお子さんがいることがきっかけで映画を上映することになったのですが、映画の中でも出てきたのはやっぱり日本の文化なのか、18トリソミーの場合は障害があるとわかっていても生むと決断する人が多いみたいですね。

弘:あとは情報がないのでわからない。情報がないので「子どもは子ども。かわいい」それしか情報がないのでね。リスクの方がまったく情報として抜けているので、産んでみて初めて「こんなに大変だったのか」と。育てられるひとは「育てたい」ってことでもちろん選択してもらっていいんですよ。ただ「育てられない」と思った人は「産まない」という選択肢があったっていいんですよ。それがないから。だって私も親の会の代表してますからわかりますけど、たいていの家庭は家庭内崩壊してますよ。その子のためにというか。

やっぱ無理ですよどっちかが失業しないといけないし。介護のために。高知県って収入が全体的に低いので。ということはどっちかだけの収入では暮らせないのですよ。

北:和光大学の名誉教授の最首悟さんという方のお話を聞いたことがあるのですが、その方の娘さんも下の世話から食べることから全部できないという重度障害をもった方みたいで。

弘:うちと同じじゃないですか。うちはもう10歳になりましたけど。親はもうどんどん年取っていくけどこの生活が一体何年続くのか。

北:そうなんですね。私も前働いていたNPOでは母子家庭のお子さんを見ていたのですが、そういった家庭のお母さんは精神疾患を抱えていたり親からの虐待の連鎖、DVなども絡んでいて、子どもを産む段階でも自分で選択できていないという状況にある気がします。

弘:情報がもうちょっとオープンにならないと。今の出生前診断の検査にしても産むか、産まないか。で産まないって決めたら非難囂々。産まなきゃだめよっていうのはこれは厳しいですよね。爆弾抱えて生きなさいと言われているようなものです。

北:家族だけで支えて行くっていうのは難しいですよね。

弘:別にこれは差別っていうんじゃないんですよ。なんていうかな。

いつもね。障がい者団体とかはそれは差別だっていうんですけど、これは差別しているとかじゃなくて、生まれた子に対してはちゃんとサポートしようよと。だけど、産まないと決めた人にも、お母さんあるいは両親に大しても心のケアをちゃんとしましょうよということなんですよ。それがまだまだなのかなあという気がします。

この病気なら産む産まないとか、ライン引きもなかなかできないと思います。そんな単純な話ではないので。親の育てる覚悟があるかないかの話なので。